令和4年12月20日に国土交通省により公表された「送迎用バスの置き去りを支援する安全装置のガイドライン」への対応状況について本製品の対応状況は以下になります。
参考URL
報道発表資料:送迎用バスの置き去り防止を支援する安全装置のガイドラインを策定しました – 国土交通省
令和4年12月29日国土交通省報道発表資料
送迎用バスの置き去り防止を支援する安全装置のガイドライン概要
送迎用バスの置き去り防止を支援する安全装置のガイドライン
本製品は国土交通省が定めるガイドラインを完全には満たしていませんが、他の「後付け置き去り防止を支援する安全装置」との併用により、毎日2重チェックの記録(エビデンス)を残すことができ、確実に安全確認を行っていることがいつでも証明され、保護者様、その他関係者への安心と信頼の向上につながります。
(1)降車時確認式の装置の要件
(要件1)エンジン停止後、運転者等に車内の確認を促す車内向けの警報を発する
→ バスに搭載されたタブレットで送迎ルート案内後、「送迎終了」ボタン(降車時に該当)を押すと、タブレットに車内の確認を促す車内向けのメッセージを表示し、「車内に人が残っていないか確認してください」の音声アナウンスを繰り返し流します。
同時に園の事務所のLINEに送迎終了を通知します。
園事務所でバス車内のカメラ(※1)を通じて車内の様子を確認し、OKであれば園のLINEで通知されたスマートフォンからも確認ボタンを押します。
(何かあれば、車載カメラ(※1)を通じてバスと園事務所で音声で連絡し合うことができます)
(※1)カメラはオプションになります。
※確認が必要なのは、登降園時の降車時に限られるため、給油や車検、その他送迎目的外使用時もエンジン停止の度に安全装置が作動することは不要と考えます。
本システムは、「送迎終了」時に確認が必要なときのみに作動させることができます。
(要件2)運転手等が、置き去りにされたこどもがいないか確認しながら車内を移動し、車両後部の装置を操作することで、警報を解除可能
→ 車両後部の「車内確認OK」ボタン(※1)を押すことで運転手側は確認完了とします。
運転者等が確認した後、バス車内後方の押しボタンを押して、「車内確認OK」をシステムに記録します。
園事務所でもバス車載カメラで確認した結果、「車内確認OK」ボタンを押します。
確認結果は、毎日日報として出力し、サインして残します(システムで確認日時を記録するため、改ざんはできません)
→運転手と園事務所での毎日2重チェックを実施することで、より安全性・信頼性が高まります。(保護者様や第三者による定期的な監査も可能となります)
(※1)他の安全装置を併用し、他に車両後部の押しボタンがある場合、2つのボタンは不要であることが考えられますので、タブレット上のボタンで操作することで、本製品の車両後部への押しボタンを設置しなくても確認完了可能です。
(要件3)車内の確認と装置の操作が行われないまま一定時間が経過すると、更に車外向けの警報を発する
→ タブレットの送迎終了ボタンを押した後、15分以内にバス後方に設置された押しボタンを押さないと事務所のスマートフォンまたはタブレットのLINEにメッセージを送ります。
(LINEは複数者で共有可能ですので、同時に複数のスマートフォンにメッセージを送れます)
※メールより遅延性が少なく、スマートフォンのロック画面でも通知を表示することができるLINEを使用します。
但し、ガイドラインには、 「車外への警報は車から50m離れた地点においても十分に聞こえる音圧で、容易かつ明確に異常が認識できるものでなければならず、ブザー、アラーム又はホーン等の緊急性を感じる音によるものとする」とあり、これには対応しておりません。同ガイドラインにある「車両に設置された装置からの音による警報のみならず、無線送信により保育所等の関係者に対してメール 、アプリ、SMS又は園内での音による警報等の警報信号を発する機能等を有することが望ましい」要件には対応しております。
(2)「降車時確認式」、「自動検知式」の両方式に共通の要件
(要件4)運転者等が車内の確認を怠った場合等には、速やかに車内への警報を行い、15分以内に車外への警報を発すること(※自動検知式においては15分以内にセンサーの作動を開始)
→ 要件3と同様です。
(要件5)こども等がいたずらできない位置に警報を停止する装置を設置すること
→ 警報を停止する装置(押しボタン)は、バス後方上部(子供の手が届かない)任意の位置に設置可能です。(タブレットと有線で接続します)
(要件6)十分な耐久性を有すること(例 : -30~65℃への耐温性、耐震性、防水・防塵性等)
→ タブレットは65℃の耐温性はありませんので、夏場高温になる場合は、送迎終了後(確認後)に取り外し、バスの外に持ち帰る運用をお願いします。(車内のタブレットホルダーからの着脱は容易です)
カメラは屋外仕様であり、以下のメーカー仕様であり、エンジン停止後は通電しない保管時の状態にあたりますので、要件を満たします。
【カメラメーカー 仕様】
・作動時 : -20℃~55℃(送迎時・降車時など、運転手がいる場合を想定)
・保管時 : -40℃~70℃(エンジン停止後を想定)
・対候性 : 完全防水(防水 IP67)・防塵 室内/室外対応
(要件7)装置が故障・電源喪失した場合には、運転者等に対してアラーム等で故障を通知すること(※)
※電源プラグを容易に外せない装置に限り、回路を二重系にして故障の確率を低くした場合には、電源喪失時の故障の通知要件を緩和する。
→ 故障時にアラーム等で通知する機能はありません。
降車時点で装置を使って確認作業を行うため、装置が故障・電源喪失した場合には、毎日実施している通常の作業ができないため、気づくことができます。
運転手のみや機械に頼るのではなく、2人以上の人の目による2重チェックで毎日置き去りがないか確認できていることを記録(システム)に残します。
【要件7についての補足】
装置の故障または障害等によりシステムが使用できない場合でも、「幼児の所在の確認が確実に行われるようにする」ことを目的に、人により確認作業を確実に行っていただくようお願いいたします。 (システムが使えない場合の人が確認する手順・記録方法のマニュアル化と徹底をお願いします)
※本システムは人が確実に作業できるよう支援し、作業におけるヒューマンエラーを補完する道具(ツール)に過ぎず、あくまで人が主体で行うことと考えております。 システムに依存・過信することなく、目的の作業を人が確実に行っていただくようお願いいたします。
降車時安全確認フロー
以下の手順で、運転手だけでなく園事務所での確認も行い、その結果をシステムへ保存し、業務日報に出力・保存することで、2重・3重にチェックできていることを証明できます。
※クリックで拡大できます